2013/09/11

普遍と革新

エキサイティングで、刺激的。
脳がパーッとなって、回転しているのがよく分かる。
制作をしていて時々そういう風になることがある。
寝付きは当然悪くなるのだけれど、それよりも純粋なモノづくりの喜びが世界を覆っているこの感覚に、
もっと浸かっていたい気持ちになる。

今、まさにその状態で、なかなか脳が休まらない。

普遍性(大衆性)と革新性。

音楽における普遍性(大衆性)とはなんだろう。
売れること。分かりやすいヒット曲のコード進行や今までにも何となく聴いたことのある雰囲気だろうか。
尖っていると言うよりは丸いもの。
では、革新性はなんだろう。聴いたことのないもの、違和感、分かりにくく、個性的。新鮮。尖っているもの。

普通に作っていると革新性ばかりに偏ってしまいがちになる。
尖ったものを作る方が実は楽で、そこへ逃げ込むための言葉は世の中にたくさんある。
例えば、「ネクストレベル」だとか、「アバンギャルド」だとか「アンダーグラウンド」とか。

ノリノリの曲よりも悲しい曲の方が作るのが容易なのと同じように、本当は大衆に受けるものを作る方が圧倒的に難しく、しかも一部の革新性のみを求める自称批評家たちに否定される可能性もある。
流行にだって気を配らなければいけない。
グチャグチャな時代錯誤な独りよがりのような作品ならば、自称批評家たちは難解なものが好きだから「ネクストレベル」だとか、「アバンギャルド」だと言ってあがめるだろう。

自分にとっては何よりそのバランスが重要で、ただ難解なものは作りたくないし、ポップなだけのものも作りたくない。自分の納得できる普遍性(大衆性)と革新性を持ったものを作りたい。

ということでまだ制作を続ける。